それにしてもこの松井、緊張しすぎである。

『家庭画報』2013年5月号(※先月号です)に神道特集があって、それをさっき読んだんだけど、面白い文章だったので記事を一つ。
文章は南里空海。イタリックは引用。

神道特集というか、今東京国立博物館で「国宝 大神社展」をやってて、その特集です。
いろんな国宝が紹介されている中、「神像」について書かれた文章。

(前略)
 神道は、日本人の根幹をなす文化である。日本人の文化に内在する宗教を知ることは、日本人としての教養であり、品性であろうと思う。それでは、文化とは何か。文化とはこの国が時間をかけて育んできた風俗であり習慣であり、言語であり、宗教である。この文化が滅びると、その国も民族も亡びるといわれるほど、重要なものなのである。
 その神道には、キリスト教やイスラム教、仏教のような教義教典はない。唯一絶対の創始者もいない。
 古来より神道は、理論や理屈など言葉を用いる宗教ではなく『万葉集』巻第十三の三二五三に、「葦原の 瑞穂の国は 神ながら 言挙げせぬ国」と詠まれているように、神々は論じないのである。

(中略)
 しかし、それまで人の目で捉えることができないとされていた神を、大陸の文化である仏教思想を受け入れることにより、神に形が与えられるようになった。それによって生み出されたのが神像である。
(中略)
 仏教が大陸からもたらされると、神と仏を表裏一体とした神仏習合に基づく「本地垂迹」という考えが、平安前期に成立した。「本地垂迹」の「本地」とは、仏・菩薩が人々を救うために、権に日本の神々の姿となって現れることをいう。日本古来の神が大陸の仏と一体になったという考え方である。
(後略)

この文章を読んで一番感じたのが、あ、神像は関係ないのですけど、本地垂迹関係でね、うん、神道って宗教とは違うのでは? という考え。
と言いつつ、「宗教」という語の定義まで考え始めると、完全に宗教学・宗教史学になってしまうので、大辞林程度でやめときますが、

しゅうきょう[宗教]

神仏などを信じて安らぎを得ようとする心のはたらき。また,神仏の教え。

経験的・合理的に理解し制御することのできないような現象や存在に対し,積極的な意味と価値を与えようとする信念・行動・制度の体系。アニミズム・トーテミズム・シャーマニズムから,ユダヤ教・バラモン教・神道などの民族宗教,さらにキリスト教・仏教・イスラム教などの世界宗教にいたる種々の形態がある。 〔「哲学字彙」(1881年)に英語 religion の訳語として載る〕


weblio英和だと、

religion
音節re・li・gion 発音記号/rɪlídʒən/音声を聞く
【名詞】
1a【不可算名詞】 宗教.
b【可算名詞】 (特定の)宗教,宗旨,…教.
用例
the Christian [Buddhist] religion キリスト教[仏教].
2【不可算名詞】 信心,信仰.
用例
freedom of religion 信仰の自由.
3【不可算名詞】 (カトリックの)修道[信仰]生活.
用例
be in religion 修道[聖職]者である.
4[単数形で] (信仰のように)堅く守るもの,魂を打ち込んでいるもの.
用例
Baseball is his religion. 野球は彼の生きがいだ.
【語源】
ラテン語「神と人とのきずな」の意; 【形容詞】 religious


こうなっているようですね。
宗教はreligionの訳語ということですが、religionの意味を調べると覿面、religionという一単語で「教え」と「シャーマニズムやアミニズムなどの信仰」の両方を表してしまっている、という現状か。

この南里さんのコラムにもある「本地垂迹」に関連しては、去年取った仏教学の授業が思い出されます。
仏教が日本に入ってくると、それまで荒れ放題気まぐれだった神様が次々と「あ、私仏教に帰依しますね」というお告げを人々にしたそうです。学術的には、上記のコラムのように「神道が仏教と一体化した」ということになってるのかもしれないが、私は神様も幽霊も普通にいると思っているので、先述したように神々が仏教の教えを学んだのだと信じています。

そうすると、
キリスト教・イスラム教・仏教などの、賢者による教えを①(大辞林の分類によって数字を付けてみました)
アミニズムや神道などの信仰を②(同上)
と、分けて考えた方がいいのではないか? という気がしてきます。
私としては、そう考えれば、②の神々が①に帰依した、ということで、すんなりとものが考えられます。
①が②の上位互換で、②は①より原始的、とか、そういうことは、ぶっちゃけどっちでもいいです。
そうではなく、①と②は全く、というほどではないにしろ、ずいぶんと種類の違う概念のような気がしているのです。
縦糸と横糸のような、似ているけど性質が違う、そういうもの。

と言いつつ、これを全世界に当てはめてもうまくいかないだろうな、とは思います。
バラモン教と仏教の関係が神道と仏教のような関係だったような気がしませんし(インド近辺は手塚の『ブッダ』と『蝉丸Pのつれづれ仏教講座』しか読んだことがないのでよくわかりませんが)、キリスト教がそれまでの土着の信仰を迫害したのは周知の事実。そうなると、②が①に進化した、という考え方の方が、全世界的には通用しやすいかもしれません。
もっとも、例えば今のイギリスにだって②みたいなものはありますし(これはヘタリアネタだが)、ロシアにだって今も②はあるみたいです(これはロシアの作曲家だったかコダーイだったかがゆってた気がする)。

個人的には、①=宗教、②=信仰、という単語がしっくり来るような気がしますが。

蛇足ですが、儒教や道教ってかなり①ですね。教えですから。
ひょっとすると、日本のことわざも①に入るのかもしれません。
うーむ、考えるとますます面白いし、ますます混乱ですね。
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2013-05-02 : 由無事 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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愛知県立芸術大学音楽学部音楽科作曲専攻卒業
四日市市民オペラ「椿姫」副指揮者
三河市民オペラ「トゥーランドット」副指揮者
オペラ工房元副指揮者
名古屋音楽学校作曲科元受講生
混声合唱団名古屋大学コール・グランツェ28期OV
(名古屋大学文学部人文学科日本史学専攻近世史研究室卒業)
長良高校コーラス部平成14年度卒業生

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