集中講義終わり。

面白かったぁぁぁ!
ふと思ったんだけど、音楽の受け手とか政府・幕府の動きとか含めて教えてもらったのが日本史の授業的で、だから私にぴったりだったのかもしれない。
西洋音史は譜面見て音楽聴くことの方が多いからね。体系的に……とか政治的に……とかそういう研究はあまり紹介されないね。


昨日の続き。

・能・狂言
実際に映像を見てみたらとても面白かった!
印象的だったのは能面。役者さんは面をかぶってもあごが出てしまうのですが、それにも実は象徴的な理由があって、能では、役になりきるのではなく役者自身の自我も大切だという考え方をしているらしい。
なんかね、それが、私が目指す音楽にすごく似ているのよね。私も、作詩者は詩に自我を出し、作曲者は曲に自我を出し、演奏家は演奏に自我を出し、指揮者は総合的に自我を出す、それを統合したものがひとつの演奏になると思っているのよ。つまり、1つの曲を演奏するときにはまず詩について調べ、作詩者の自我(まつい的には価値観とか考え方とか感覚ってことになるんだけど)を学ぶじゃんね。作曲者も同様で、要するにその作曲者がどのような人間でどのような考え方を持つかというのがとても重要だと思っている。で、それだけではなく、演奏家は自分たち自身のことももっと知らねばならない。指揮者がどのような価値観を持っているのか、演奏家はそれぞれどんなポリシーで、スタイルで演奏するのか、もっと言うと演奏家はそれぞれどのような環境で育ってきて、それがどのように現在の価値観に影響を及ぼしているのか……そこまで本当は自覚した方がいいと思うのよね。
まあ、これは私の理想であるけど、「なりきるのではなく中の人の自我も必要」というのがなんだかぐっときた。

・三味線・箏
いろんな流派がありすぎてわけわかめ(^ω^;)
日本音楽全体に言えることなんだけど、流派がめちゃめちゃ多いのよね。で、1つの流派は他の流派に干渉しない。
この原因として、
・特に三味線は幕府の保護がないため、民間で頑張らなければならない
・譜面の有無
・学校の有無
が挙げられると思う。
結局、「広く演奏家を募る」「誰でも演奏できる」というのが難しかったのが日本音楽界なんだろうな。
学校がなければ一般人は通えず、学べず、狭いコミュニティの中で受け継がれることになる。
楽譜がなければ、誰でもその曲を演奏するということが不可能。先生について学んで、経験で覚えるしかない。
幕府や政府が音楽行政というものをしなければ、日本音楽全体を体系立ててルールを作ることもできない。

あ! あと、音楽を担う芸能民は賤業だった、という意識もあるかも。
今でもあるよね。私とか商売は賤業だと未だに思ってるし。
そんな賤業に入ってしまって家族は悲しんでいるかな……ま、いいか。おばあちゃんもピアノやってみたかったって言ってたし。

とまれ、結論として、日本では音楽がそれほど重要視されていなかったんじゃないだろうか、と思う。

でも、こういうものすごい枝分かれしたシステム、私は嫌いじゃない。
プライドが高いんだな、とか、家を守りたいんだな、とか、広く演奏家を増やしたいなんて微塵も思わないんだな、とか、そういう感覚。
限られた人々だけで演奏するならレベルが上がる。広く人を集めるのならレベルが下がる。このジレンマで、日本音楽界は前者を選んだ、ということなのだろうな。

以上のつぶやきはソースなどなにもないつぶやきです。信用しないでください。
でも、こういうのを日本史的な観点で調べると面白いかも。史料あるかな(今回の授業では短いだけあって史料が少なかったのだ)。


要するに私は、日本人でなければ持てない=西洋人にはない、感覚、考え方、価値観、を、日本の(西洋)音楽のアイデンティティとして求めているんだろうなあ。
だってさ、西洋音楽ってさ、西洋人がやりゃあいいじゃん。日本人がやってもうまく歌えないし、楽器も湿度が高くてよくないしさ、なんでそこまでして日本人は西洋音楽をやりたがるの? という、その問いの答えをずっと探しているのです。そして今回、その答えが少しだけわかったような気がする。日本人独特の感覚、考え方、これらを踏まえた上で西洋音楽に接すると、西洋人が作る西洋音楽とは全く違う音楽ができあがってくるのではないかと思う。
なんだか、?→!とかめちゃめちゃ楽しみ。どんなふうに運営していこうか、ってね。どんな風に音楽と接していこうか、ってね。


さて、私自身は、日本音楽とどう接していこうか。西洋音楽を作曲する人間として。
上記の心構えとか感覚を忘れない、というのはもちろんなんですが、具体的には、
さしあたり明治以降の短歌・俳句に曲を付けることを始めてみようかな。
やっぱ、日本人にとっての歌って、短歌俳句だと思うし。明治以降を選ぶことによって、日本音階を使わずに済むし。(今はまだ手を出したくない、日本音階は。もちっと作曲を勉強してから)
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 器楽 声楽 宗教 弦楽器 弾き歌い 打楽器 日本音楽 管楽器 音楽史

2010-09-16 : 県芸 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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まつい

Author:まつい

フリーで作曲・指揮をしております。
ベルソンピアノコンクール演奏会編曲家
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愛知県立芸術大学音楽学部音楽科作曲専攻卒業
四日市市民オペラ「椿姫」副指揮者
三河市民オペラ「トゥーランドット」副指揮者
オペラ工房元副指揮者
名古屋音楽学校作曲科元受講生
混声合唱団名古屋大学コール・グランツェ28期OV
(名古屋大学文学部人文学科日本史学専攻近世史研究室卒業)
長良高校コーラス部平成14年度卒業生

カウンタ

since 2009/01/01

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