お久しぶりです。

ずいぶん間が空いてしまった。それは完成後鬱に入っていたからですが。
でもそれは2?3日で回復した。その後ずっと書かなかったのはただのおさぼりです。(多分。)


月曜日から集中講義が始まっています!
日本音楽史なんですが、これがめっちゃんこ面白い。
いや、私という受け手にとって面白いだけで、普遍的に誰が聞いても面白いわけじゃないと思いますが。
とにかく、この授業には「なぜ日本人が(西洋)音楽をやるのか」という私の今のところの命題を解くカギを与えてもらいたい、と思っていたのですが、それは相当のレベルで成されているというか。
日本の音楽って、あんまりイメージ湧かなかったのだけれど、体系立てて説明して頂けてとてもわかりやすいんです。
日本人にとって、音楽とはこういう存在なのだ! ということまでなんだかわかってくる感じ。
復習がてらメモ。


・雅楽
雅楽は神道系の儀式の音楽だとか。宮中で演奏されたようです。とはいえ神社のみならずお寺にも楽所(がくそ)があり、神仏混淆を伺わせます。
神代と言えそうな古代からもあったらしいですが、唐や新羅・百済、渤海や東南アジアなどから飛鳥・奈良時代に伝わってきた輸入音楽も多い。その後、平安時代に「越天楽(えてんらく)」など国産の雅楽曲が作曲されたりして、国風にと変わっていきました。

雅楽でとても日本的な美意識に基づいていると先生がおっしゃったものに、「残楽(のこりがく)」というのがある。
儀式儀礼で使われる音楽だから、卒業式の入退場の音楽みたいに(うちの高校だけか?)何度もリピートされるのよね。ところが、リピートし続けてると音楽って必ず飽きが来る。これは西洋にもある発想だよね。
じゃあどうするのかというと、2回目・3回目以降は、音を抜いてしまう。一部分だけ抜いてしまうと音楽として変化が付けられますよね。回数を重ねるごとに抜く場所を変えたりして。
それじゃ音楽として成立しないじゃんって? そんなことはないんです。音は鳴っていなくても、聴衆の頭の中では「あ、今抜けた音はこれだな」とわかる。だってリピートしてもう覚えちゃってるだろうから。だから頭の中ではちゃんと元の通り音楽が鳴っているのです。
この、音楽の受け手のエネルギーを利用するのが日本的、らしい。

だけど一番びっくりしたのは、それらの音楽は既に中国や朝鮮半島には残っていないらしいということ(ベトナムは調べてないからわかんないと言ってみえましたが)。オリジナルは既になく、いわばコピーが文化研究の対象になっているということです。
音楽とあんまり関係ないけど、外国はめまぐるしく王朝が変わったり領土が変わったりしたけど、やはり日本は日本という1つの国であり続けたおかげで、音楽がこうして残っているんだろうなあと思った。じゃなきゃ雅楽なんてとっくに滅びてるよ。


・声明
実は、日本の音楽は声楽中心。声楽でないものは、雅楽の外来のものと、尺八など物理的に歌えないものだけで、ほとんどは声楽も伴うそうです。
その中で、声明は仏教音楽として大陸から伝わってきました。いつ伝わってきたのかな、、、仏教と一緒なら飛鳥時代かな。
声明とは、お経などを唱えるその声そのもののことを言うらしい。とするとあれです、仏教の方にとってみれば、いつもの法事やお葬式で唱えられるあのお経の声が声明なのです。
そう考えると、日本人の歌ってのは声明なのか? それは一つ仮の答えとして存在しうる。
(まあそれを言い出したら歌といえば短歌ですけど)

・尺八
めちゃ感動した単元。
もとは仏教音楽として、宗教的に禅の境地を体現するために演奏されていたものですが、
江戸時代になって世俗化が進み、三味線や箏などとコラボしたり、各地の民謡を参考にしたりされたそう。
でも江戸でも宗教音楽としての尺八楽は残っていて、それがすごく感動した。
自然界のありのままの情景を演奏する尺八。だから、楽器も竹を切って穴を開けただけのもので、音もかすれたりナチュラルで不思議な音がする。
それは、和声学を意識して、正しいピッチと均一な音で鳴らせることを重視する、人工的な西洋の楽器とはひと味違う。
そこの意識の差、西洋においては音楽は数学的だけど、日本においては音楽は自然的である、それがまた、私の中に一つの結論として刻みつけられた。
CD買おう。

・琵琶
雅楽にも琵琶は使われますが、それとは別に宗教音楽にも琵琶が使われます。
あれです、平家琵琶とかそういう類。
時代が江戸まで下ると薩摩琵琶、筑前琵琶が出てきて、語り口もとても変化。
さっきもちらっと触れましたが、琵琶だけで演奏するのは雅楽の外来のもので、それ以外の琵琶使いの人々は歌も同時に歌います。
これらは、「日本人は言葉を大切にする」ということから来ているのだそう。「言霊」ってありますよね。あれを信仰しているからこそ、日本音楽は声楽がメインなんだろうなと思いました。
おら、ちょっと勇気が出てきたぞ。


能・狂言は明日。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 日本音楽 声楽 器楽 宗教 弦楽器 打楽器 管楽器 音楽史

2010-09-15 : 県芸 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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まつい

Author:まつい

フリーで作曲・指揮をしております。
ベルソンピアノコンクール演奏会編曲家
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愛知県立芸術大学音楽学部音楽科作曲専攻卒業
四日市市民オペラ「椿姫」副指揮者
三河市民オペラ「トゥーランドット」副指揮者
オペラ工房元副指揮者
名古屋音楽学校作曲科元受講生
混声合唱団名古屋大学コール・グランツェ28期OV
(名古屋大学文学部人文学科日本史学専攻近世史研究室卒業)
長良高校コーラス部平成14年度卒業生

カウンタ

since 2009/01/01

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